副業が当たり前になってきた時代。会社員をしながら自分の好きなことで稼ぐ人、趣味を生かして週末に働く人、副業が本業以上の収入になるケースも増えてきましたよね。
ですが、副業を始めることで新たなリスクが生まれることをご存じでしょうか?
たとえば、何かトラブルが起きたとき、その影響は本業や日常生活にまで広がる可能性があります。これから副業を始める人も、すでに副業をしている人も、ぜひ「リスクに備える」という視点を持ってみてください。
副業の種類

副業と一口に言っても、その内容は人それぞれです。どんな副業をしているかで、気をつけるべきリスクや必要な対策も変わってきます。どのような種類があるのか見ていきたいと思います。
オンライン業務系
デザイナー、ライター、プログラマーなど。
物販・ECサイト運営
ハンドメイド作品や仕入れた商品を販売。
飲食やイベント出店
キッチンカーや週末マーケットへの出店。
配達系サービス
デリバリーや配車サービスでの収入を得る仕事。
それぞれ、楽しさややりがいがありますが、それに伴うリスクも異なります。次はそのリスクの例について詳しく見てみましょう。
副業リスクの例
副業で起こりうるリスクをいくつか挙げてみます。
1. オンライン系業務
情報漏洩リスク
•事例:カフェなどで作業中に置き忘れや盗難で悪意のある第三者の手に渡ってしまう。メールの宛先を間違え重要なデータを漏洩してしまった。
サイバーリスク
•事例:マルウェアなどでパソコンがウィルス感染し、パソコン内に保存していた個人情報が流出した。
著作権侵害
•事例:インターネットから入手した素材を知らず知らずのうちに無断利用してしまい、著作権侵害となってしまった。
2. 物販・ECサイト
商品の欠陥事故
•事例:ハンドメイドの家具をオンライン販売していたが、顧客が購入した椅子が使用中に壊れ、怪我を負う事故が発生。顧客から治療費の請求があった。
•事例:食品系のECサイトで販売した商品が賞味期限内にもかかわらず腐敗。購入者が食べて体調を崩し、返金と医療費補償を求められた。
3. 飲食やイベント出店
食中毒リスク
•事例:キッチンカーで提供したサンドイッチの一部に使用した材料が高温で傷み、お客様が食中毒を発症したと報告を受けた。
出店中のケガのリスク
•事例:キッチンカー周辺に設置したテーブルが不安定で、飲食中のお客様が転倒して怪我。治療費の補償を求められた。
火災リスク
•事例:キッチンカーのガスコンロから火が漏れ、車両内で火災が発生。周辺の店舗に被害が及び、隣接する車両や設備の修理費用を求められた。
4. 配達系サービス
交通事故
•事例:個人で行っていたデリバリー中、交差点で追突事故を起こし、自身のケガと相手車両の修理費用が発生。副業での運転が業務利用として扱われ、保険の適用外とされた。
積み荷の破損
•事例:配達途中で急ブレーキをかけた際に、運んでいた積荷が崩れ破損、顧客が受け取りを拒否。積荷代と再配達の費用負担を求められた。
副業における保険の重要性

会社員として働いている場合、お客様に損害を与えたり業務中に事故が起きても、基本的には会社や会社が加入している保険で対応してもらえるのが一般的です。
一方で、副業ではこの仕組みは適用されません。副業はあくまでも「自己責任」で行うものです。自分が提供したサービスや商品に不備があり、お客様に損害を与えた場合、その責任は自分で負わなければいけません。
副業を安心して楽しむために、保険についての準備もしっかりと整えておきましょう。
副業の保険はどこで相談するのか?
副業で保険が重要だと分かっても「どこで相談すればいいか分からない」と感じる方も多いのではないでしょうか。ここでは副業の保険に関する相談先をいくつかご紹介します。
1.来店型保険ショップ
来店型保険ショップは保険会社を複数社取扱っているのが特徴です。保険会社によって補償内容も違うので、複数社の見積りを一気に取ることも可能。
2.損保系代理店
地域に根ざした経営を行っているのが特徴の保険代理店です。個人の自動車保険や火災保険、中小企業の損害保険全般に対応できる。
事故やトラブルの際はアドバイスやサポートが受けられることも魅力。
3.生命保険会社の営業職員
日頃からお客様のことを理解していて、気兼ねなく話しやすい存在です。親身になって話を聞いてくれて、損害保険の取り扱いがある生命保険会社の職員であれば、損害保険についても相談に乗ってくれる。
まとめ
副業は自分の可能性を広げたり、新しい挑戦をするすばらしい機会です。ただしリスクへの備えを怠ると、思わぬトラブルに巻き込まれ、せっかくのチャンスを逃してしまう事にもなりかねません。副業をより安心して長く続けられるように、リスクをきちんと把握しトラブルが発生しても冷静に対応できる体制を整えておきましょう。