街の損保案内人 
飲食店では、しゃがんだ時に鍋の取っ手や調理器具に引っかかり、熱湯が体や顔にかかる事故が起こることがあります。このような事故は重大なケガにつながる可能性があるため、徹底した予防が必要です。本記事では、特に“しゃがんだ時の熱湯事故”に焦点を当て、原因と対策、そして事故が起きた場合の対応について解説します。
しゃがんだ時に熱湯事故が起こる原因
1.鍋の取っ手の向き
取っ手が通路側や作業スペースに飛び出していると、しゃがんだ際に衣類や身体が引っかかりやすい。
2.作業スペースの狭さ
狭い厨房では、他の作業者や機材との接触が頻繁に起きる。
3.器具の配置が不適切
高温の鍋やスープを床に近い位置で保管している場合、しゃがむ動作で事故が起きやすい。
4.従業員の動きの不注意
急いで作業することで取っ手や鍋に注意が払われない。
熱湯事故を防ぐための具体的な対策
1.取っ手の向きを徹底する
鍋の取っ手は必ず内側（壁側）に向ける習慣を徹底する。
2.作業スペースの整理整頓
• 鍋やフライパンを床に近い場所に置かず、棚や台の上に置く。
•通路や足元に障害物がない状態を維持する。
3.キッチンレイアウトの見直し
作業導線を見直し、調理器具や鍋を配置するエリアを分ける。
4.しゃがむ動作に注意を促す
従業員同士で声を掛け合い、しゃがむ際に「鍋が近い」「取っ手が危ない」といった注意を伝える。
5.安全な器具の使用
取っ手が折りたためる鍋や、持ち手部分がカバーで保護された鍋を採用する。
万が一事故が起きた場合の対応
1.すぐに流水で冷やす
熱湯がかかった場合、顔を含む患部を冷たい流水で15分以上冷やす。
2.衣類を無理に外さない
衣類が患部に張り付いている場合は無理に剥がさず、医療機関で処置を受ける。
3.速やかに病院へ
顔や広範囲のヤケドの場合は、すぐに医療機関を受診する。
まとめ
しゃがんだ際の動作がきっかけで起こるヤケド事故は、飲食店における重大なリスクの一つです。しかし適切な対策を取ることでこれらの事故を未然に防ぐことができます。特に鍋の取っ手の向きを徹底する、作業スペースの整理整頓を習慣づける、調理器具の配置やレイアウトを見直すといった日常的な取り組みが、事故を減らす大きな鍵となります。
また、従業員全員で安全意識を共有し、定期的な教育や声掛けえを行うことも非常に重要です。職場全体で「安全を優先する文化」で快適に働ける職場環境をつくっていきましょう！